FRPに使われるガラス繊維は直径約8~13ミクロンのものを糸にしたり、クロスにしたり、さらにマットにしたりして使っています。そのわけはガラス繊維の引っ張り強さが他の繊維に比べ圧倒的に大きいからです。反面、曲げ及びせん断に対する応力は0(ゼロ)に等しく、その特性を利用し割って切るのが滑川式限界R割断法です。
1本約300mmのロービングを用意します。半分に裂いたロービングを1回結んで両端を引っ張ってみると結び目が固くなるだけで切れることはありません。残りの半分をさらに半分、また半分として試してみても切れないはずです。まだ限界Rに達していないからです。
結び目を小さくするため髪の毛ほどに細く裂いて引っ張ってみると、結び目は小さくなり、固くなり抵抗なく切れるはずです。他の繊維なら固くなるだけで切れませんが、わずか数ミクロンのガラスの棒は小さい曲げに耐えられず割れました。これが限界R割断法の基本原理です。
独自の裁断技術で、美しい仕上がりを実現!
当社では、ガラスマット平行裁断機の設計・製造・販売をしております。
ロールされたガラスマットを平行に裁断する機械です。
グラスファイバーロールマットのスリット加工技術を保有しています。ロールマット1040mm、1860mmの規格品のほかに、特注品の幅にも対応できます。この裁断方法は特許取得済みで、この方法を活用した当社オリジナルガラスマット平行裁断機(裁断機)を開発しております。
丸刃を使う従来のスリット加工では、バインダー(ガラス繊維をつなぐ接着剤)が焼けて、切断面が汚れることが問題となっていました。当社の加工方法は、バインダー焼けが無く、美しい切断面が得られます。最小幅は60mmですが、再セットすることで60mm以下も可能です。
様々なニーズに合わせた自在な裁断が可能!
オーダーメイドの裁断機の設計・製造、裁断作業架台の設計・製造に対応。
FRPの成形工程のなかでガラスマット裁断方法の良否は、作業時間の短縮と製品の品質向上のために、大きな割合を占めます。
特に、型により成形する場合などは同じ大きさ、同じ形に相当数裁断することになります。そのために開発された裁断法ですが、この方法は裁断コストの大幅な削減になると確約します。
多彩な形にカットできる専用工具のご注文も承ります。
ガラスマットは#600を30枚重ねたものです。専用装置(特許取得済)を使い裁断すれば、形も大きさも自由であり、“刳り貫き(くりぬき)”までも可能にしました。
ロール状のガラスマットを敷き重ねる機械装置から、裁断するための先端技術まで、数量・規模に見合う設備を設計から製造まで総合的に対応します。希望により専用の自動機械まで提供できるのでガラスマット裁断作業のコストカットに役立ててほしいと考えています。
ハンドレイアップによるFRP加工現場では一般的に、カッターを使って手で裁断しています。大量生産に対応する場合、この工程の効率が低くボトルネックとなり、大きな問題となっています。当社の加工方法では、1回あたりマット30枚以上も重ねてカットできるため、効率が極めて高くなります。
丸、三角、四角、多辺形、中心部分の中抜き加工など、いかなる形状・サイズの裁断加工にも対応できるノウハウを持っています。
お客様の製品・作業に適した加工機の設計・製造、加工作業架台の設計・製造に対応いたします。
様々な作業方法、治具、機械を開発しています。
トリミング作業は一般的に、作業員がグラインダーを用いて1つ1つ仕上げます。
お客様の製品・作業に合わせたカット、トリミング治具を提供いたします。
FRP加工においては、樹脂を計量し小分けする必要があります。現場では、床が汚れベトベトになっていることが多いものです。当社では、画像のような計量器付き小分け機を製作し、樹脂の飛散を防止し床を汚さない良好な作業環境を維持しています。
FRP樹脂の硬化を促進するために、加温する場合があります。硬化炉のシャッターにはセンサー感知の自動開閉装置付です。特注にも対応いたします。
当社はアイデアを機械という形にすることが得意です。
代表者は複数特許を出願しており、これを応用した製品を開発しております。
写真は特許を取得した試作品、18リットル缶専用自動空缶処理機「缶始末」です。
樹脂や塗料の入っていた一斗缶の空き缶を処理するための装置で、手前側には缶の天板と底板を切り抜く刃が足踏みペダルを踏み込むことにより空気圧で上下動する機構になっています。この際左右のレバーを両手で操作しない限りペダルを踏んでも刃は降りず安全は確保されています。
反対側の押し下げ腕は刃の動きと連動しており横向きにした缶を押し潰します。圧縮したままPPバンドにより手作業で結束されますが、その減容率は空き缶10本で約※センチ程度になります。一連の手作業による工程を安全に効率よく手伝う装置です。 作業者に負担をかけることなく天板または底板を確実に切断し、容易に折りたたんで減容化します。
この製品は、特許第5502230号 平成25年8月21日出願、平成27年3月2日公開です。またこの製品の製造販売について、平成25年10月15日静岡県知事から経営革新計画の承認を得ています。