ＦＲＰに使われるガラス繊維は直径約8～13ミクロンのものを糸にしたり、クロスにしたり、さらにマットにしたりして使っています。そのわけはガラス繊維の引っ張り強さが他の繊維に比べ圧倒的に大きいからです。反面、曲げ及びせん断に対する応力は0（ゼロ）に等しく、その特性を利用し割って切るのが滑川式限界Ｒ割断法です。

ロールされたガラスマットを平行に裁断する機械です。

特長１

裁断面に焦げ目がつかない！
本機は裁断面に焦げ目が絶対につかないことが第一の特徴です。ＦＲＰ製品には商品価値の観点から成形品の中に焦げ目を残せないものがあり、ロールを一度巻き戻し再び巻き取る間に裁断する方法をとりました。これにより回転刃で切るときのような摩擦熱でバインダーが焦げ付くことが解消されました。

特長２

裁断時間が一定！
最少幅約60mm以上であればセットした分割数を一度に裁断する為、裁断時間は何カットでも一定です。

特長３

信頼と耐久性が優秀！
要所である裁断部は駆動に日立工機製を組み込んだ自前の装置（特許取得済）であり、巻き取りモーターはオリエンタルモーター製を使用した純国産品で構成されています。

特長４

取り回しが自由！
車輪径130ミリのキャスター付なので自由に移動できます。

特長５

低コスト！
本体は一般の構造用鋼材を溶接加工して組み立てたものです。裁断する前に巻き取り用の筒を用意する必要がありますが、ロールに使われていた紙筒を加工したものか、より耐久性のある塩ビ製のもので対応します。

当社オリジナルガラスマット平行裁断機（初期型）

特許取得の裁断方法

グラスファイバーロールマットのスリット加工技術を保有しています。ロールマット1040mm、1860mmの規格品のほかに、特注品の幅にも対応できます。この裁断方法は特許取得済みで、この方法を活用した当社オリジナルガラスマット平行裁断機（裁断機）を開発しております。

バインダー焼けが無いスリット加工後のグラスファイバーマット

バインダー焼けが無い美しい切断面

丸刃を使う従来のスリット加工では、バインダー（ガラス繊維をつなぐ接着剤）が焼けて、切断面が汚れることが問題となっていました。当社の加工方法は、バインダー焼けが無く、美しい切断面が得られます。最小幅は60mmですが、再セットすることで60mm以下も可能です。

FRPの成形工程のなかでガラスマット裁断方法の良否は、作業時間の短縮と製品の品質向上のために、大きな割合を占めます。
特に、型により成形する場合などは同じ大きさ、同じ形に相当数裁断することになります。そのために開発された裁断法ですが、この方法は裁断コストの大幅な削減になると確約します。
多彩な形にカットできる専用工具のご注文も承ります。

ガラスマットは#600を30枚重ねたものです。専用装置（特許取得済）を使い裁断すれば、形も大きさも自由であり、“刳り貫き（くりぬき）”までも可能にしました。

ロール状のガラスマットを敷き重ねる機械装置から、裁断するための先端技術まで、数量・規模に見合う設備を設計から製造まで総合的に対応します。希望により専用の自動機械まで提供できるのでガラスマット裁断作業のコストカットに役立ててほしいと考えています。

1回あたり30枚程度を重ねてカットできます。

大量生産に対応

ハンドレイアップによるFRP加工現場では一般的に、カッターを使って手で裁断しています。大量生産に対応する場合、この工程の効率が低くボトルネックとなり、大きな問題となっています。当社の加工方法では、1回あたりマット30枚以上も重ねてカットできるため、効率が極めて高くなります。

多彩な形にカットできます。

様々な形状・サイズに対応

丸、三角、四角、多辺形、中心部分の中抜き加工など、いかなる形状・サイズの裁断加工にも対応できるノウハウを持っています。
お客様の製品・作業に適した加工機の設計・製造、加工作業架台の設計・製造に対応いたします。